バンコクの新しい玄関口「バンスー中央駅」

【2020年3月19日】公開

この数年のバンコクの開発には目を見張るものがありますが、2021年には新しいバンコクの玄関口として、「バンスー中央駅」が開業する予定となっています。
これまでバンコクのセントラルステーションといえば「フアランポーン駅(バンコク中央駅)」が有名でしたが、セントラルステーションとしての役割を間もなく終えようとしています。
フアランポーン駅が竣工されたのは100年以上前の1916年だそうで、戦時中の連合国軍の戦火からも逃れることのできた歴史的な建造物だそうです。



ご存知の方も多いかもしれませんが、フアランポーン駅はタイ国鉄の終着駅として、ドイツのフランクフルト駅をモデルにデザインされたドーム型の駅舎で、独特の趣が旅人たちの旅情をくすぐる哀愁あふれる駅として多くのバックパッカーたちにも人気のある駅でもあります。
チェンマイまでの北本線をはじめ、東北線、東線、そして南線を経てマレーシアのバタワースにつづく国際鉄道の路線が、ここから発車しており、1日に約200本の列車が24時間発着しています。
今回は、この長い歴史を持つ「フアランポーン駅」からバトンタッチをされる新しいバンコクの玄関口「バンスー中央駅」をご紹介します。
 

ASEAN最大のターミナル駅に

「バンスー中央駅」は、64万平方メートル以上の広さを持ち、ASEAN最大で最新のターミナル駅となります。
これはクルマに依存せず、公共交通機関に基礎を置いた都市づくりを実現するための開発アクション (Transit Preferred Development) をモデルとしたタイでは初のプロジェクトになるそうです。
駅は3階建てで、1階はチケット窓口や待合エリア、2階は長距離列車とタイ国鉄レッドラインのプラットフォーム、3階はエアポートレールリンクと高速鉄道、地下にMRTブルーライン駅という構造だそうです。
地下には1,700台の駐車スペースもあります。
現時点で、建設は約70パーセント完了しているそうです。



今回の目玉となるタイ国鉄レッドラインは、2021年に開業予定ですが、新車両は日立製作所によるものだそうで、時速160キロの高速車両となるようです。
郊外列車、エアポートリンク、高速鉄道、ブルーライン、ピンクライン、グリーンラインとの接続を計画しており、開通初年の予想利用者数は、30万人/日だそうです。
また、現在はドンムアン空港までは、車でのアクセスしかなく大変不便なのですが、レッドラインの開通により空港へのアクセスが可能になり、空港周辺の交通渋滞も緩和されるのではないでしょうか。


 

バンコク中心部を走るメトロネットワークの将来

一方、現在バンコク中心部を運行しているBTS、MRTなども新規路線を開発中であり、2029年には現在開通している路線含め、全部で13路線が開通する予定だそうです。
東京は現在14路線で、あの複雑な東京の鉄道網と比較してもあまり変わらないことが分かります。
バンコクで最も利用客が多いのがBTSスクンビット線ですが、CBD(経済中心区)のアソーク、サイアムエリアと日本人や外国人の居住地域も通っていて大変便利な路線です。
このBTSスクンビット線のバンナー駅からスワンナプーム空港にも伸びる予定だそうで、空港からバンコク中心地まで簡単にアクセスができるようになります。


 

10年後のバンコクメトロポリス

バンコクの交通システムは劇的に変化し、将来的には東京に匹敵するほどの交通システムが完成する事が予想されます。
それと同時に、駅周辺には、コンドミニアムやショッピングモールが建設され、周辺の不動産価格も上昇するでしょう。
そしてバンコクの開発プロジェクトは、ここしばらくは留まることはないでしょう。
ひょっとすると10年後にはバンコク名物とも言われる交通渋滞にもお目に掛かることができなくなるのかもしれませんね。
個人的には少し残念な気もします。
なお、役目を終えた後のフアランポーン駅は、博物館として生まれ変わり、オフィスビル、ホテルなどが立ち並ぶエリアとして再開発がされるようです。

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