【2020年3月12日】公開
ビジネスを始めるには最高のタイ
米国のUS News & World Reportは「The Best Countries to Startup Business 2020」を発表しました。
それによると、タイはビジネスをスタートアップするのに最適な国としてランキング1位を獲得したそうです。
調査対象となった経営者6000人に対して、「価格競争力」「官僚システム」「製造コスト優位性」「他の国々との連携性」「資本の調達力」という5つの世界基準の指標によって調査を行った結果だそうです。
調査によると、タイは最も入国者数の多い国の1つであり、それによって整備をされた農業セクターや競争力のある製造業があるようです。
さらにそれらは、タイの低い貧困率と労働雇用をもたらし、堅調な経済成長を支えているようです。
また、コメ、繊維、エレクトロニクスなどでは世界最大の輸出国でもあるそうです。
ちなみに10位から6位までは、カナダ、インドネシア、スイス、メキシコ、フィリピンでした。
トップ5の国々
5位:インド
これまでインドでビジネスを始めるには複雑な手続きと日数が必要だったようですが、 2019年にインド政府は多くの申請フォームを他の一般的なフォームに統合することで、ビジネスのスタートアップをしやすくしたようです。
またインドは、付加価値税を物品サービス税に置き換えるなどの税制も改善してプロセスを迅速化しているようです。
4位:シンガポール
シンガポールでビジネスを始めるのにそれほど複雑なプロセスは無く、2種類ほどの手続きに1-2日の日数が必要なくらいです。
2019年にシンガポールは会社スタンプを廃止することにより、ビジネスを開始しやすくしました。
シンガポールは、国内の起業家に対しても世界で最もビジネスがしやすい環境を提供しています。
3位:中国
中国でビジネスを始めるには4種類ほどの手続きに10日程度の日数が必要なようです。
2019年に中国政府はオンラインによる法人登録を開始し、社会保障登録も簡素化することにより、ビジネスのスタートアップを容易にしています。
実は、北京ではビジネスを始めるのにお金がかからないという都市なんだそうです。
2位:マレーシア
マレーシアは、昨年の5位から2位にランクアップしてきました。
マレーシアでビジネスを始めるには8種類ほどの手続きに半月程度の日数が必要なようです。
2019年、マレーシア政府は、物品税およびサービス税のオンライン登録システムを導入したことにより、ビジネスでの税務処理をしやすくしました。
1位:タイ
タイは2019年に引き続き今年もランキング1位を維持しました。
タイでビジネスを始めるには5種類ほどの手続きに1週間程度の日数が必要なようです。
2019年、タイ政府は法人の固定登録料を導入することにより、ビジネスのスタートアップに掛かる費用を低く抑えられるようにしたようです。
「タイ4.0」の柱のひとつとして
たしかにタイにおけるスタートアップ企業の誘致施策、支援施策は充実しているように見えます。
例えば、タイの科学技術省の外郭団体であるNational Innovation Agency(NIA)が運営する「Startup Thailand」は、スタートアップ企業とそのエコシステムをサポートするために設立された国家機関です。
スタートアップ企業に対して、製品やサービスの開発支援、人材確保や資金調達など、地場のリソースを活用できるようにタイ経済の成長エンジンとして位置付けています。
また、タイ政府はチョンブリー、ラヨーンを中心とする東部経済回廊(EEC)にタイのシリコンバレーとして「デジタル経済特区」の新設なども進めています。
一方、日本の経済産業省の外郭団体であるJETROなどもタイで開催をされる主要な展示会では、日本からのスタートアップ企業のビジネスマッチング支援などを積極的に行っています。
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