海外出張時に注意したい電源の話

【2020年1月21日】公開

海外出張の際にも、ノートパソコンやスマートフォンは欠かせなくなりました。
もちろん、たとえ数日の出張でも、バッテリーだけに頼るわけにはいきません。
電源に接続して使用したり、バッテリーを充電したりする必要があります。
しかし、世界の電源事情は、日本と同じではありません。
ここでは、電源に関する日本との違いや注意点をまとめました。
 

日本と海外では何が違うのか

海外で電源を利用する際に、日本と異なる点は、次の3つです。
・電源プラグの形状
・電圧
・周波数
それでは1つずつ見ていきましょう。

 

プラグ形状

世界にはさまざまなプラグ形状の規格があります。
また、日本では「Aタイプ」と呼ばれるものにほぼ統一されていますが、国・地域によっては、複数のタイプが混在していることもあります。
 

電圧

日本の商用電源の電圧は世界で最も低い100Vで、非常にまれな規格です。
ですので、日本仕様の電気製品を海外で使用する場合は、変圧をする必要があります。
 

周波数

商用電源は、交流で配電されます。
交流では、電気のプラスとマイナスが常に入れ替わっています。
1秒間に入れ替わる回数を周波数といい、50Hzは1秒間に50回、60Hzは60回入れ替わっていることを意味します。

世界のたいていの国・地域では、50Hzか60Hzに統一されていますが、日本は50Hzと60Hzが混在しており、この点でも珍しい国といえます。
しかし、そのために国内で販売されている電気製品は50Hzと60Hzの両対応しているものが多く、そてについてはメリットといえるかもしれません。

では、これらについて詳しく見てみましょう。
 

プラグ形状は現地に問い合わせるのが一番

プラグの形状がちがうと、物理的に電源コードをコンセントに挿し込むことができません。
身近なものでは、USBポートと同じですね。
最近ではさまざまな規格があり、スマホを買い換えたら、これまでのUSBケーブルが使えなくなったということもあると思います。
ケーブルごと買い換えるのではなく、コネクター部分だけを対応させる変換アダプターも市販されているので、それを使っている方もいることでしょう。
それと同様に、電源コードのプラグ形状をコンセントに合わせる変換プラグ(変換アダプターとも呼ばれます)を使用すれば、海外で電源を利用することができるようになります。

ただし、「電源変換プラグ」は変圧機能をもっていないので注意が必要です。
また、海外では日本より高い電圧で配電されています。
東南アジアでは220~240Vで供給されているので、その電圧に対応している変換プラグを用意しましょう。


では、必要な変換プラグはどのように調べれば良いのでしょうか。
結論をいうと、滞在するホテルなど、電源を利用する施設に問い合わせることをお勧めします。

日本では、ほとんどのコンセントがAタイプで統一されています。
一部、エアコン用のコンセントやアース付の3ピンAタイプのものもありますが、通常の使用で困ることはありません。

ところが海外では、同じ国・地域内でも複数タイプが混在している場合があるのです。
量販店の売り場や通販サイト、メーカーのWebサイトには、国・地域別のプラグ形状や電圧の一覧が掲示・掲載されています。
あるサイトによると、インドネシアでは6タイプ(うち1つはAタイプ)が使われているとありました。
それらに対応する変換プラグをすべて用意していくのはかさ張りますし、費用もばかになりません。

さらに悩ましいのは、情報源によって記されている内容がまちまちだということです。
この記事を書くにあたって、いくつかの店頭やWebサイトを調べてみましたが、かなりのばらつきがあるのです。
※これについては別記事でお伝えします。

また、コンセント側でマルチ対応している場合もあります。
たとえばタイの主要都市では、下の写真のようにAタイプにも対応しているコンセントが多く、変換プラグが無くても使うことができます。
左側がコンセントですが、縦に並んだ丸穴(Cタイプ)の内側にある板状の口に(赤で囲った部分)、Aタイプのプラグを挿し込むことができるのです。


ですので、事前に確認しておいたほうが、間違いがなく安心できます。

必要な変換プラグが確認出来たら、量販店や通販サイトなどで事前に購入しておきましょう。
最近では100円ショップでも売っていますが、BFタイプのものだけは見かけたことがありません。

また、全世界対応をうたうマルチタイプの変換プラグもあります。
さまざまな国・地域に出張する予定がある場合は、1つ持っていると重宝します。
 

電圧と周波数の違いはACアダプターが吸収してくれる

ACアダプターは、ノートパソコンやスマートフォンなどに、電気を供給する外部電源装置です。
ノートPCやスマホでは、内蔵されているバッテリーを使用することが前提になっているため、バッテリーを充電するための装置という意味で「充電器」と呼ばれることもあります。

日本の家庭やオフィスなどに配電される電気は、100Vの交流(AC)です。
しかし、パソコンなどの電子機器は、100V以下の直流(DC)を使用します。
そのため、電圧を変圧したり、交流を直流に整流したする必要があるのです。
その役割を担うのが電源装置です。
そして、電化製品本体から分離させた外部電源装置をACアダプターと呼びます。

電子機器は世界中に輸出されるので、さまざまな国・地域の電気事情に適合しなくてはなりません。
そのため、購入時に付属しているものやサードパーティー製のものも含めて、ほとんどのACアダプターは、100Vから240Vの入力電圧や50Hzと60Hzの周波数に対応しています。
本体に記載されているので、必ず確認してください。


ただし、1つ盲点があります。
コンセントに差し込む、ACアダプターのプラグ部分には、3種類の形状があります。
・アダプター本体にプラグが付いているもの
・本体とプラグがコードでつながれているもの
・本体とプラグがコードでつながれていて、分離できるもの
問題はこの3つ目の分離できるものです。


日本国内で購入したACアダプターのコードをよく見ると「125V」と記載されていることが多いのです。


ACアダプター本体と、ACアダプターから製品本体につなげるコードは100Vから240Vに対応していますが、電源プラグからACアダプターにつなげるコードは125Vまでしか対応していないのです。

これを220Vなどの海外で使用すると、発熱による断線や発火、感電などの恐れがあります。
この部分だけは、別途購入が必要です。
家電量販店や通販サイトなどで「高電圧対応電源コード」として販売されています。


220Vのコンセントに125Vのコードを使用したからといって、すぐに事故が起こるというわけではないかもしれません。
実際に、気付かずに使っていたという人もいることでしょう。
しかし、事故が起こってしまった場合は、補償の対象外です。
万一忘れてしまったら、現地で購入することをお勧めします。
 

飛行機に持ち込むときの注意

飛行機に持ち込む際にも注意が必要です。
これは各航空会社に必ず確認してください。
電子機器のバッテリーにはリチウム電池(リチウムイオン電池)が使われており、貨物室などの見えないところで発火すると、大惨事になる恐れがあるからです。

そもそもノートPCやタブレットなどは貴重品扱いなので、預入手荷物に入れないように促されます。
もしも預入手荷物に入れる場合は、必ず電源をシャットダウン(スリープは不可)してください。

また、モバイルバッテリーや電子機器の予備バッテリーは預入手荷物に入れることはできません。
万一入れてしまった場合、X線検査で発見され、没収されます。

また、電池の容量によっては機内にも持ち込めないものがあります。
持ち込み不可能と指定されている電子機器もあるので注意が必要です。
これらは、国・地域によっても対応が違うので、必ず事前に確認しておいてください。
 

まとめ

・日本と海外では、電源事情がことなるので準備が必要
・プラグ形状は現地に確認しておくと安心
・ACアダプターの対応電圧と周波数をチェック
・本体と電源コードが切り離せるACアダプターは、コードの容量に注意
・モバイルバッテリーは預入手荷物に入れてはいけない
・電子機器の機種やバッテリーによっては機内に持ち込めないものがある

いまや、出張時にノートPCやスマホが使えないと仕事になりません。
事前にしっかりと確認して準備をしておきましょう。

関連記事