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東南アジアでのソーシャルメディアの利用実態

【2020年3月9日】公開

イギリスのデジタルマーケティング会社WE ARE SOCIAL LTD.が「Digital 2020」を発表しました。
今回はその中から、「東南アジア」「ソーシャルメディア」「B2B」という視点でいくつか面白いデータをご紹介したいと思います。



まずは、「1日のモバイルでのインターネット利用時間」を見てみますと、フィリピンの5時間11分、タイの4時間57分を筆頭にインドネシア、マレーシアが上位にランクしています。
モバイルファーストが主流となっている東南アジアを象徴していますね。
ちなみに日本は調査対象国・地域中では最下位の1時間32分なのですが、いわゆる先進国といわれる国々の多くは下位グループにランクしています。モバイルでのネット接続をあまりしていないということでしょうか?


次に「1日のソーシャルメディアの利用時間」を見てみます。



フィリピンの3時間53分を筆頭に、インドネシア、タイ、マレーシアが上位にランクしています。
先程のデータと併せてみると、東南アジアのユーザーは、モバイル利用時間の多くをソーシャルメディアに使っているということが言えそうです。
ここでも、日本は最下位の45分ですが、先進国・地域は概ね下位グループにランクしています。


次に「仕事でソーシャルメディアをどれくらい使っているのか」を見てみます。



インドネシアの65%を筆頭に、フィリピン、ベトナム、マレーシア、タイが上位を独占しています。東南アジアでは、ソーシャルメディアがビジネスに欠かせないツールになっていることがよく分かりますね。
一方、日本をはじめとする先進各国・地域は下位グループに位置しています。


次は、タイ、マレーシア、シンガポール、インドネシア、ベトナム、フィリピンの各国で「最も利用されているソーシャルメディア」のデータを見てみます。



コンテンツの閲覧・視聴を目的とするプラットフォームとしては、FacebookとYouTubeが90%を超えるなど群を抜いています。
明らかにFacebookは東南アジアで最も利用されているソーシャルメディアだと言えるでしょう。
一方、LinkedInは、各国ともに30%前後といった利用率に留まっています。
また、タイではLINEが85%と高いのですが、その他の国では30%前後といった違いが出ていて興味深いですね。


では「Facebook広告が想定ターゲットにどれだけ到達しているのか」を見てみます。



フィリピンの87%、マレーシアの86%を筆頭に、ベトナム、タイ、シンガポールが上位にランクしています。
つまり東南アジア各国では、Facebook広告が効くということですね。
日本は16%ですので、あまり効かないのかもしれませんね。


ところで、B2Bのグローバル企業の多くはソーシャルメディアマーケティングでLinkedInを活用しているのですが、「LinkedIn広告が想定ターゲットにどれだけ到達をしているのか」というデータもありましたので、比較してみましょう。



米国とオランダの62%を筆頭に、ニュージーランド、オーストラリア、カナダ、東南アジアではシンガポールが上位にランクしています。
一方、多くの東南アジア各国は下位グループにランクしており、LinkedIn広告がほとんど効かないということを表わしていますね。


こうしてみると、東南アジアでB2B向けのマーケティング施策を組み立てるとしたら、対象となるターゲットの多くが仕事でも利用をしているソーシャルメディアは外せませんね。
そして、その中でも圧倒的に利用されているFacebook、YouTubeのどちらかは選ぶ必要があるかもしれませんね。
しかし、決してLinkedInやLINEなど他のプラットフォームが効果的でないという話しではありません。
また、先進諸国・地域のソーシャルメディアの接触頻度が少ないというデータも、時間の使い方の問題であって、ソーシャルメディアからの情報を時間をかけずに取捨選択しているという見方もできます。
なによりも、想定するターゲットをしっかりとイメージすることが大事ですので、こういった相対的なデータだけで判断するのは多少リスクも伴いそうです。


東南アジアでのB2Bマーケティングに課題をお持ちでしたら、どうぞお気軽にご相談ください。
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