東南アジア最大級のエネルギー系展示会"Enlit Asia 2022"レポート | ピリピリ 東南アジア進出をサポート!
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東南アジア最大級のエネルギー系展示会"Enlit Asia 2022"レポート

エネルギー系としては、東南アジアでも最大級の展示会「Enlit Asia 2022」。9月20日から9月22日にかけて、タイのバンコク国際貿易展示場(BITEC)で開かれ、大盛況の内に幕を閉じた展示会の様子をご紹介します。

 

東南アジア最大級のエネルギー展示会が2年ぶりに開催

1年ごとに場所を変えながら、開催地域だけでなく、東南アジアから多くのエネルギー関係者や政府関係者が来場する同展示会。加えて今回は「Sustainable Energy Technology Asia(SETA)、Solar+Storage Asia」の同時開催により、例年以上の盛り上がりを見せるなど、東南アジアで最も注目を集めるエネルギー系の展示会となっています。

2020・2021年は、新型コロナウイルス感染拡大(以下、新型コロナ)の影響によりオンライン展示会へと切り替え。2年ぶりの開催となった今年はカーボンフリー発電 / 次世代電力網 / 再生可能エネルギーをテーマにした出展社169社が会場に集結しました。日系企業も東芝三菱電機産業システム株式会社、三菱パワー株式会社、三菱化工機株式会社、経済産業省、株式会社IHI、川崎重工業株式会社が出展するなど、賑わいを見せました。



Enlit Asia 2022の小間図



企業だけでなく、行政団体も数多く出展されていました(写真はJAPAN Pavilion)

3日間を通した来場者数は約11,000名(初日 4,800人/2日目 2,500人/3日目 3,700人)で、新型コロナ前には及びませんでしたが、政府関係者の方が約300名来場されるなど、エネルギー関連の主要なプレイヤーが数多く来場されていました。

【来場者数・出展社数(国と地域)における過去5年の比較】(※2020・2021年は未開催)
2018年…8,533名(インドネシア)
2019年…10,719名(マレーシア)
2020年…未開催
2021年…未開催
2022年…約11,000名(タイ)

 

ブースだけじゃない、講演やマッチングも実施

数多くの企業がブース出展した同展示会ですが、実はブースだけではなく講演やマッチングシステムが実施されているのも魅力の1つです。

会場の一角には、講演ブースが設けられ、エネルギー業界で著名な方が、タイだけでなく東南アジア中から集結し会場にて講演をしました。Enlit Asiaにはスポンサープランも用意されています。そのため、プランを通して講演枠をもらい、タイや東南アジアのエネルギー市場に対して自社のPRをするには、まさしくうってつけの場です。


会場内で行われた講演の様子

また、マッチング機能による商談も積極的に行われていました。同展示会では2種類のマッチングが用意されています。

1つは、主催企業が用意するマッチングソフトを使用する形式です。事前にアカウント登録をして、開催前にアポイントを打診することができます。今回は520アカウント、アポイントの申し込み総数が2605件、そのうち実際に完了した商談は1080件となりました。

もう1つが、主催企業によるマッチングです。こちらは条件を事前に主催企業に伝えることで、主催企業が条件にあった企業や担当者をリサーチし、アポイントの手配を実施してくれます。こちらのサービスは、事前に紹介して欲しい方や、VIP級の方と関係を構築したいなど、個別の希望がある場合にサービスの利用をお勧めします。なお、いずれもサービスを利用する場合は出展費用とは別に料金が発生します。

 

出展者に聞く!「Enlit Asia 2022」の手ごたえ

実際に出展した企業はどのような手応えを感じているのでしょうか。燃料上流・調達から発電までのサプライチェーン全体に係る事業を担う株式会社JERA 企業価値創造部 部長の島田さんにお話を伺いました。

- 「Enlit Asia」に出展を決めた理由・きっかけを教えてください

島田さん:
初めての出展が2019年でした。当時は東京電力と中部電力を株主として発足した株式会社JERAが主力の火力発電事業の統合を完了させたばかりでした。グローバル市場における弊社の知名度向上のため、東南アジアにおいて最大規模を誇るエネルギー系展示会である「POWERGEN(現 Enlit Asia)」に出展を決めました。


- 「JERA」の知名度もだいぶ高まってきたように思いますが、「Enlit Asia 2022」への出展理由も以前と同じでしょうか?

島田さん:
知名度向上も引き続き狙いの一つですが、もう一つの大きな狙いは「Enlit Asia」が、主催国のエネルギー行政に関わる要人の方々が参加する展示会だからです。去年はタイ バンコクで開催され、タイのエネルギー業界を監督する官庁の方々も多数来場しました。従来、こうした方々にアプローチするためには、人づての紹介が必要でしたが、「Enlit Asia」では、開催国を中心に周辺国のエネルギー業界の要人が一堂に集まります。こうした方々と関係を構築する絶好の機会として、「Enlit Asia」は非常に魅力的に思っています。


- 現場の様子はいかがでしたか?

島田さん:
新型コロナの影響が広がって以来、私自身こうした展示会には久しぶりの参加でしたが、会場の雰囲気は以前と同様の印象を受けました。一方で、出展されている内容やメッセージなどは、世界的な脱炭素・カーボンニュートラルの流れを受け、再生可能エネルギーなどのテーマを推し出した掲示が増えたと思いました。

出展の手ごたえとしては、想像以上に多くの方に自社ブースに足を運んでいただけたと思います。タイの国営電力公社の方々に対してブース内のテーブルとモニターを使って、弊社の脱炭素戦略をじっくりと説明させていただく機会にも恵まれました。タイの一般の方々に加え、弊社が事業を展開していきたい国々のエネルギー業界関係者の方々に、弊社のことを正しく認識していただくための良い機会になったのではないかと思います。

弊社は「CO2が出ない火をつくる」をキーワードに、燃焼してもCO2を排出しないアンモニアや水素といった新燃料を用いた火力発電の実現に向けて取り組んでいます。CMやホームページに加えて、「Enlit Asia」のような展示会の場も活用しながら、脱炭素への取り組みをより効率的に多くの人に伝えていきたいと思います。
 

Enlit Asia 2023開催決定

盛況のうちに終了したEnlit Asia 2022ですが、既に2023年の実施が決定しております。

次回の開催場所はインドネシア ジャカルタで2023年11月14日(火)~16日(木)の開催になります。本メディアを運営する株式会社ビッグビートはEnlit Asia 2023の日本市場における公式事務局代理店になります。

本展示会のご紹介ウェビナーを定期的に開催致しますので、ぜひご参加ください。
https://piripiri.satori.site/enlit_asia_2023Webinar

【Enlit Asia 2023のイベント情報】
・日時 2023年11月14日(火)~16日(木)
・開催場所 インドネシア ジャカルタ Indonesia Convention Exhibition (ICE) BSD City
・出展製品 低炭素型従来型エネルギー源、再生可能エネルギー、グリッドインフラ、デジタル技術など
・公式サイト https://www.enlit-asia.com/live-event/
 

本メディアを運営している株式会社ビッグビートでは、海外展示会への出展サポートをしております。   日本からご出展されるご担当者は国内にいながら、弊社が展示会成功に向けて、出展企画から展示ブースの造作、コンパニオンなど運営スタッフの手配や管理など、ワンストップのサービスをご提供いたします。 

  

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