多業種出展のベトナム最大級見本市VIETNAM EXPO 2024の見どころ | ピリピリ 東南アジア進出をサポート!
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多業種出展のベトナム最大級見本市VIETNAM EXPO 2024の見どころ

ベトナム最大級の国際見本市で知られるVIETNAM EXPO(ベトナムエキスポ)。首都ハノイと南部ホーチミンで毎年1回ずつ開催され、ハノイ大会は1991年に始まったベトナムで最も歴史のある展示会でもある。毎回2万人以上の来場者で賑わう国内屈指のイベント。工作機械類からガーデニング、移動装置、スポーツ、さらには食品類まで多種多彩な出展があることでも知られている。今回は、いよいよ12月に迫ったホーチミンでの第22回ベトナム国際見本市(VIETNAM EXPO in HCMC 2024)を紹介する。


BtoB向けVIETNAM EXPO in HCMC 2024は12月5日開催

人口ともに900万人前後のハノイとホーチミン。南北に長い国土の両端に位置し、その距離は鉄道路線で約1700km。30時間以上もかかる長旅だ。長距離バスともなれば40時間近くを要し、さしものバックパッカーでさえ悲鳴を上げるほどの距離がある。このため、これらの移動手段はビジネス用には不向きで、もっぱら航空機が使われている。この距離から出展企業や来場者にも自然と棲み分けがなされ、ほぼ同様の内容を数ヶ月おきに両都市で開催するスタイルが定着している。
今年のホーチミン大会2024は、12月5日から7日までの3日間の日程で開催される。会場は昨年までと同様にサイゴン・エキシビジョン&コンベンションセンター(SECC)。1600前後のブースが用意され、約20カ国・地域から2万人を超える人々の来場が見込まれる。うち海外からは3分の1の約7000人と想定。アジア一円のほか、欧州やロシア、ベラルーシなどからの出展が予定されている。
 主催者はベトナム商工省。実務はベトナム貿易促進庁の指揮の下、傘下関連企業のVINEXAD(ビネックスアド)社が執り行っている。国家機関が全面的にバックアップして実施されるところに、出展や投資を行う上での安心感がある。もっぱら企業団体間(BtoB)向けの展示会内容となっている。


多彩なブース群を開設。多次元の連携強化目指す

過去のVIETNAM EXPO同様に、さまざまなジャンルの多彩なブースを開設し、国内と国外、異業種間といった多次元の連携や関連性を持たせることが最大の狙いとなっている。そのために設置されるブース群は実に特徴的だ。
まずは、工作機械や治具などといったハードウエアのブース群。ベトナムでも投資が盛んなモノづくりを背景に、機械・工具類に関する展示場となっている。経験やノウハウの蓄積からベトナムでも向上した生産技術や製品の品質。多くの中小零細企業が下請け企業として存在し、現地の部品供給能力を支えている。特に海外からの視察者が多いブース群だ。
次にエレベータとその付属品のブース群。ハノイやホーチミンを中心に急速に進む都市化。これにより、ベトナムでも多くの高層建築物が建設され、導入されるエレベータ類の数も劇的に増えた。当然に安全に対する意識も高まり、1993年には国内で初めてとなる安全基準が策定され、近年では2017年に更新がされている。意外と知られていないベトナムのエレベータ安全基準と保守点検の水準の高さ。こういったものが展示されている。
続いて、園芸と景観のブース群。多くの自然遺産を持つベトナム。自然美と景観に対する意識は高く、ガーデニングや造園技術の高さ、革新的なデザイン性は他国からも一目置かれるところ。また、ブース群内には再生可能エネルギーを活用したハイテク農業に関する展示も行われる。そのための最先端の農業機械も展示される計画だ。
さらには、スポーツと自転車をテーマとしたブース群も設置される。ベトナムでも増えているフィットネスやサイクリングの愛好家。健康志向の高まりもあって、今ホットな市場の一つでもある。スポーツに向けた関心も高く、エンターテイメント性を兼ね備えたさまざまな産業が立ち上がっている。6000平方メートルという広い敷地に、約250社が350のブースが開設される見通しだ。


国際パビリオンも充実。ベトナム産品の掘り起こしも

海外からの出展企業などが集う国際パピリオンも設置される予定だ。前回21回大会では、中国(約1000平方メートル)、インド(200平方メートル)、韓国(500平方メートル)、ベラルーシ(250平方メートル)、それにベトナム国内企業向け(200平方メートル)のなどの専用パビリオンが開設された。今年も同等の規模か、それ以上の体制となる見通しだ。新設パビリオンとしては、ロシア、香港、スリランカなどの名も挙がっている。
このうち、今年も注目を集めているの韓国パビリオン。サムスン、LGといった世界屈指の家電メーカーに加え、デジタルテクノロジー、美容、食品、消費材など多彩な分野から70社前後の企業が出展する予定となっている。毎年、同パビリオンでは場内での直接商取引の成約件数が多く、今年も賑わうものと予想される。在ホーチミン企業にとっても、人気のあるパビリオンの一つとなっている。
一方、ベトナム企業向けの専用パビリオンは、良質なベトナム製品を海外市場にお披露目する場として位置付けられている。安価で良質だとメイド・イン・ベトナム製品への関心の高さは年々高まってきている。国内需要向けはもちろんのこと、海外展開を促進させたいという政府見解とも一致する。地方の隠れたブランド品の掘り起こしや出展も行われる。


多くの展示会がハノイ・ホーチミン2都市で開催

一方の次回VIETNAM EXPOハノイ大会は、来年2025年4月2日から5日の日程で、ハノイ国際展示センター(ICE)で開催される予定だ。同様に20近い国や地域から2万人以上が来場するものと予想されている。出展企業も600社を超える見通しだ。多種多彩なブースが開設されるほか、海外からの国際パピリオンも設置される予定。インド、韓国、ロシア、中国の各パビリオンが内定しているという。
南北の二つの巨大都市ハノイとホーチミンの2拠点で、ほぼ同様の国際見本市が毎年開催されるのは国土の長いベトナムでの他国にはあまりない特徴だ。こういったスタイルは他の展示会等でも見られ、例えばVINEXAD社が他に主催するものとしては、食品や飲料をテーマとしたVietfood & Beverage Propack Vietnamやサイクルスポーツに特化したViet Sport Showなどがある。
また、これら以外にも、工作機械や精密機械、産業用ロボットなどをテーマとした製造業の大規模展示会MTA VIETNAMも、ほぼ同じ内容でハノイとホーチミンで毎年開催されている。24年7月上旬にはホーチミンで開催され、4日間で約1万5000人が来場した。一方、ハノイ大会は24年10月上旬に予定されている。
建設業や不動産業向けの大型展示会Vietbuildも、毎年2都市で開催されている。24年は9月下旬にハノイで、10月下旬にもホーチミンで予定されている。



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