【2020年1月6日】公開
「METALEX」は、タイのバンコクでおこなわれる、東南アジア最大級の製造業向け展示会です。
毎年11月にBangkok International Trade & Exhibition Centre (BITEC)で開催され、33回目の2019年には、来場者数がついに10万人の大台に乗りました。
主な出展製品は、工作機械や金属加工機、金型、FA、測定器など。
2019年も、日本企業の出展のブース設営・運営支援に行ってきましたので、現地の様子をお伝えします。
目次
・METALEX2019概要
・JIMTOFとの比較
・注目を集めるドイツパビリオン
・タイの2大製造業向け展示会
開催期間:2019年11月20日(水)~23日(土)
会場:Bangkok International Trade & Exhibition Centre (BITEC)
来場者数:100,475名(2018年:99,998名)
出展企業数:970社(2018年:913社)
出展企業の内訳:タイ国内463社/海外507
出展参加国・地域:16ヵ国・地域
パビリオン参加国・地域:8ヵ国・地域
展示面積:30,371㎡
概要をお伝えしましたが、数字だけで見ても、規模感がピンとこないかもしれません。
そこで、日本で開催されている同種の展示会「JIMTOF」と比べてみましょう。
「JIMTOF」は、日本で開催されている工作機械見本市です。
1962年に大阪で初開催されて以来、隔年で開かれています。
1964年の東京での第2回目以来、大阪と東京とで交互に開催されてきました。
2000年の東京での第20回以降は、東京開催のみとなりました。
2020年12月7日(月)~12日(土)に、第30回の開催が決定しています。
以下に、「METALEX 2019」と「JIMTOF 2018」の概要を比較します。
METALEX JIMTOF
開催日数 4日間 6日間
来場者数 100,475名 153,103名
(ユニーク)
来場者の海外比率 非公表 8.4%
出展企業数 970社 1,085社
出展参加国・地域 16ヵ国・地域 21ヵ国・地域
出展企業の海外比率 52%:507社 29%:320社
展示面積 30,371㎡ 49,716㎡
開催サイクルや開催日数、来場者数のカウント方法が異なっているので、単純比較はできませんが、「東南アジア最大級」の呼び声にふさわしい規模に成長しています。
ちなみに、「JIMTOF」は1996年の18回開催以降、来場者数をユニーク数でカウントするようになりました。
それ以前の東京開催と大阪開催の累計来場者数は以下の通りでした。
・1992年(第16回:東京開催):531,051名(9日間開催)
・1994年(第17回:大阪開催):425,786名(9日間開催)
ポイントは、出展企業の海外比率でしょう。
「タイランド4.0」のビジョンを掲げ、2036年までの高所得国入りを目指すタイでは、高付加価値産業の育成を推進しています。
タイ政府が投資奨励対象業種としている7つのセクターの1つに「金属製品/機械/運輸機器」があり、この分野の成長を後押しし、自国産業を振興しようとています。
それには最新の開発・生産設備の導入が必要であり、海外メーカーにとっても期待できるマーケットとして注目されている結果といえます。
「METALEX 2019」の大きなトピックは、タイ政府の支援のもと、ドイツが金属加工分野での公式パートナーとして招聘されたことです。
各国のパビリオンが立ち並ぶホールの中で、「German High Tech in Metal Working」パビリオンはひときわ大きなスペースを占めています。
50社を超える企業が出展しており、多くの来場者で賑わっていました。
最新の金属加工機械の展示のみならず、「umati」の紹介にも高い関心が寄せられました。
「タイランド4.0」のキーワードの1つ「生産性」の向上には、生産設備の自動化と省力化が欠かせません。
「umati」は、ドイツ工作機械工業会(VDW)が主導して規格化を進めている、工作機械ネットワークのインターフェース規格です。
異なるメーカーの機械をネットワークでつなぐには、それぞれのメーカーの接続方式やデータ形式に対応した通信ソフトが必要です。
現状では、機械を導入するたびに開発しなくてはならず、コスト負担やリードタイムがスマートファクトリー化の課題となっています。
統一規格が誕生すれば、タイをはじめとする、中小企業の多い東南アジアの製造業にとって、大きなメリットとなります。
多数の企業が出展していたことだけでなく、そのような取り組みも、注目を集める要因であったようです。
タイで開催されている製造業向け展示会では、毎年6月の「Manufacturing Expo」と、毎年11月の「METALEX」がほぼ同規模で双璧をなしています。
2つの展示会は、どちらも東南アジア最大規模の製造業向け展示会ですが、イベントの構成が異なっています。
「METALEX」が工作機械や金属加工技術に特化しているのに対し、「Manufacturing Expo」は5つの専門展示会で構成されている、いわば「ものづくり総合展」という性格の展示会です。
主催は、どちらの展示会もReed Tradexが行っており、タイのみならず東南アジア地域のゲートウェイ展示会にすべく、近年とくにマーケティングに力を入れています。その努力が成果にあらわれ、年ごとに規模が拡大しています。
2020年も開催が決定しており、「Manufacturing Expo 2020」は2020年6月24日(水)~27日(土)、
「METALEX 2020」は2020年11月18日(水)~21日(土)に開催されます。
会場は両展示会とも例年通り、Bangkok International Trade & Exhibition Centre (BITEC)です。
それぞれ性格の違う展示会ですので、出展する際には、出展製品やターゲットとする来場者を踏まえてご検討ください。
展示会の詳しい資料は、こちらからご請求ください
本メディアを運営している
株式会社ビッグビート では、海外展示会への出展サポートをしております。 日本からご出展されるご担当者は国内にいながら、弊社が展示会成功に向けて、出展企画から展示ブースの造作、コンパニオンなど運営スタッフの手配や管理など、
ワンストップのサービス をご提供いたします。
東南アジア展示会出展支援サービス
詳細はこちら
関連記事